第73期A級順位戦、名人への挑戦権はプレーオフへ

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3月1日の日曜日、将棋界の一番長い日と言われる、A級順位戦の対局が東京・渋谷の将棋会館において一斉に行われました。

 

最終日を迎え、名人への挑戦に一番近いのは、6勝2敗の行方八段と久保九段、星一つの差で渡辺二冠、広瀬八段が5勝3敗で、4人に挑戦の可能性が残る混戦となりました。

名人への挑戦権は相星の場合プレーオフとなりますが、組み合わせから最多4人によるプレーオフの可能性が残っていました。

 

またB級への降格は森内九段、三浦九段、郷田九段のうち一人が降格となる状況です。

森内九段はA級在位20期で前期の名人です。

 

郷田九段も16期、三浦九段は14期A級棋士として君臨する看板棋士ですが、既に降級が決まっている阿久津八段とこの3人のうち一人、合わせて2名降級します。

 

3勝5敗が森内九段、三浦九段、郷田九段は4勝4敗が最終日までの成績で、相星の場合順位が下位の者が降級する仕組みです。

 

順位の差は上位から森内九段、三浦九段、郷田九段となり、三者三様に降級の可能性が残っています。

 

森内九段と行方八段の降格と挑戦権をかけた一戦は森内九段が勝負強さを見せ、降格を逃れました。

 

行方八段は、三敗となりましたが二敗の久保九段も渡辺二冠との挑戦権争いで敗れ三敗、渡辺二冠は三敗を維持。

広瀬八段は三浦九段を破りやはり三敗を維持して三敗が4人並んでプレーオフとなりました。

 

三浦九段は3勝6敗となり降格が決まりました。

プレーオフはパラマス式トーナメントで行われます。

 

順位の差から久保九段対広瀬八段(3・8)、その勝者対渡辺二冠(3・10)、その勝者対行方八段(3・16)、行方八段か勝った方が挑戦者となり羽生名人へ挑戦します。

 

一年のリーグ戦を終え名人戦は4月から開幕します。

 

3月1日将棋界の一番長い日に、最後午前2時まで戦ったのは、佐藤康光九段対深浦九段、挑戦権争いも降格争いも関係の無い一番でした。

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